お経と咳と、呻き声と、意味のないパンクロックが聞こえる精子臭い部屋で死を考えた

もう何もかもボロボロ。壊れた眼鏡をかけてうまく歩けない。どこの部屋へ行ってもハエが飛んでるし、洗面所には悪臭が漂い、不清潔極まりない。親父は寝込んでる。俺に似た妹はSNSに取り憑かれ、病気を耐えながらながらなんとか学校へ。母親は助けてと呟きながら疲れ切った顔で、何かを信じてる。俺はもうまともな考え方なんてできなくて、顔はできものだらけ、何もかも老けてしまったようで、加えて身体中の骨格が歪んでる。鼻は曲がり、顔が痙攣、皮膚が変色。もうダメだ、こんな街にこんな家。俺は卑屈で病的な強迫観念に囚われていて、完璧主義で、人を見下すことでしか安心できなくて、涙もうまく流せない、汚く、醜い人間。俺のつまらない、何も見えやしない眼を見てくれ。誰も病院に連れてこうとしない、体調の悪そうな、無責任に連れてこられた可哀想なインコがピヨピヨ泣いてる。もうだめだ。皮脂だらけのベッドで寝るとするよ。